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ギターの音がビビる!~初心者でもバズを直せる。ブリッジ調整・・お金をかけずに修理

中古ギターの詳細表記で「バズは特に感じられません」なんていうの見たことないですか?
この「バズ」というのは弦の「ビビれ」のことなんです。バズと一口に言ってもその原因はいろいろあるんですよ。
今日は古くなったギターによくある「音のビビれ」について少しお話しましょう! 勿論、音がビビるのは古いギターに限ったことではなく新品のギターでもありますよ。案外、使い古した中古ギターより調整前の新品のギターの方がビビることが多いかもしれません。
●一番多い原因は「弦高」でしょうね♪
弦高が低過ぎてフレットと干渉しビビれちゃうわけですネ。調整するにしても弦高調整って初心者さんにはかなりハードルが高い作業ですよね! といってもビビれが発生する度にショップに持ち込むのは面倒、っていうかサイフに優しくないですよね~
これ↑は僕が愛用しているノーマルストラトのプレスブリッジ。一応自分としてはベストな状態にセッティングしてあります。勿論、現状で音のビビレは出ていません。
しかし、ギターの弦というものは演奏する度にかなりの振動を発生させていますから、ネジで固定してあるだけのブリッジ(サドル)は徐々に高さが変わっていくものなんですよ~ ネジは緩む方向に振動で回っていきますから、サドルは下がる方向に移動していきます。結果、弦高が下がりフレットとの間でビビれが発生するわけです。
単純にネジ(イモネジ)が緩んでいるだけではなく、経年劣化でサドルそのものが摩耗したり凹んだりしていることもあるんですよ~ その場合、特にサドルを交換したりしなくてもヤスリで軽く擦るだけで直ることがほとんどです。

※サドル用のイモネジはインチ、ミリで兼用できません。

僕は弦の座りが良いように敢えてサドルの頂上を軽くV字に削ってあるんですよ~♪ イモネジも経年の微妙なサビと汚れで緩み難くなっているんです。ビンテージギターのパーツの汚れを敢えてクリーニングしないのは、こんな感じで「サビや汚れ」が現状ベストな状態をキープしてくれているってコトもあるんですよ。といっても僕のストラトは高価なビンテージなんかでもなく単に長年の使用でボロになってるだけですけどネ。


これ↑も僕が38年愛用しているトーカイスプリンギーのサドルですが、このローラーサドルにしてからはまだ15年位だと思いますが、これも現状ベストな状態にセッティングしてあります。先ほどのストラトと同様にネックはカーブがキツめのビンテージRなので全体的にオーバルなカーブになっています。
サドルのタイプは違っても両者とも左右2つのイモネジで上下の調整を行います。
●ここで1つ、よくあるパターンのお話
サドルの高さは特に低くなっていないのに微妙に弦がビビった音がする! これ、今までに知人のギターの調整を頼まれて何度か遭遇したパターンのお話。
こんな感じ↑でイモネジの片側が緩んで浮いている状態。サドル自体は隣のサドルにもたれ掛かっているので下がってはいないが緩んだイモネジが弦の振動でビビリ音を発生させていた。
これ結構あるあるのパターンなんですよ~ 隣のサドルとの微妙な隙間からも振動で異音が発生することもあるんです。このよくあるイモネジの緩みを少なくさせるには色んな方法があるんですが、簡単なやり方としては「木工用ボンド」を軽くイモネジに塗布するという方法です。木工ボンドが乾いてシールテープの役割をしてくれるんです。おススメしないのは「瞬間接着剤」を流し込む方法。これは確実にイモネジを緩まなくできるんですが、逆に緩めたり締めたりも出来なくなっちゃうんです。
ライブなど緊急を要する現場の応急処置としてはかなり確実な方法なんですが、あまりおススメできませんネ。どうしても確実に固定したい場合の応急処置としてはイモネジの溝の一部、サドルのネジ溝に噛み合う部分をニッパーで軽くはさんでキズを付ける方法。ホント軽くですよ! この方法だと瞬間接着剤のようにネジ溝が固着することなくシッカリ固定させることが出来ます。でもあくまでも緊急用の応急処置ですからネ♪

●サドル以外でビビリ音が発生するのにフレットが原因で起きることもあります。これは新品のギターではほとんど出ないと思います。写真↑グリーンのようにフレットがV字に摩耗し、そのポジションを押さえた時、弦が次のフレットに干渉しビビれが起きる。正常な状態では押さえたそのフレットの次(上)のフレットの方が弦から離れた状態になっていないといけません。
フレットが極端に減ってしまっている状態でビビれが出ないようにサドル調整すると弦高が高くなり過ぎてしまい弾き難いギターになってしまうんです。これを直すために行う修理が「フレットの擦り合わせ」と呼びます。完全に修正するためには一番減った部分を基準にフレット全体を削るわけですが、極端な減りでなければ部分的な擦り合わせで直せることが多いんです。
元々フレットの高さは均等ではなく微妙に凸凹しているものなんです。メーカーのカスタムショップや個人工房で製作されたような高額なギターはこの辺のことが丁寧に仕上げられているので新品でもフレットの高さがしっかり調整されているんです。吊るしのギターと比べて価格が高い理由がこの辺りにもあるわけです。●自分で部分修正する場合、まずV字に減ったフレットをなだらかに削ります。磨きプレートを使うと簡単に磨けます↓
磨きが完了したところで弦を押さえ次の次(上)のフレットに弦が当たってビビり音が発生しないようになるまで次のフレットを磨きます。これは極端なV字減りしたフレットを削るよりシビアな作業になりますから、くれぐれも削り過ぎないように注意して作業してくださいネ♪ 削り過ぎると今度は次(上)のフレットでビビるようになってしまいます。
文章だと難しく聞こえちゃうと思いますが、これ慣れると意外に簡単に出来るようになるんですよ~ 自信がつくまでは柔らかいナイロンヤスリを使った方が良いと思います。
●この他にもナットの溝が原因であったり、ヘッドの弦テンショナーの高さが原因だったりすることもあります。
もっとシンプルな原因としては、単に弦が古くなっていることが原因ということも考えられます。←コレ結構多いです!
僕はいつも初心者さんによく言うことがあるんです。それは新しくギターを買う場合、初心者として買った初めてのギターはしばらくとっておいた方がイイって! それは、先ほどのフレット調整など慣れていないメンテナンス作業をする際に試験台として使えるから。新しいギターを買うための軍資金にしたい気持ちはよく解るんですが、ギターは絶対2本持っていた方がイイですよ!それに初めて買ったギターって数十年後ゼッタイあなたの宝物になると思いますよ~♪
このバイオリンシェイプのギター↑、46年前中学生だった僕が初めて買ったベースを改造して作ったギターなんです。当時2万円の安物フェフナーコピーベースですが今では僕の宝モノなんです。こいつ買ってなかったら多分ギターを続けてなかったと思いますね~ この後、高校に入ってからアリアのストラトコピー4万円を買いました。 ベースだった状態↓


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