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中古ラジカセの選び方買い方★ゴムベルトの交換方法~カセットテープの音揺れ★ヤフオク

先日も少しお話しましたが、近年のレトロブームに乗ってか今70年代・80年代のラジカセやオーディオ機器の人気が再燃しているようで中古相場も数年前と比べるとかなりお高くなってきたような気がします。第一次ラジカセブームリアル世代の僕も当時欲しかったけど買えなかったBCLラジオや学生時代に実際愛用していたラジカセなんかを数台所有しているわけですが、何と言っても半世紀近く前の家電品なわけですから、快適に使うためには日頃それなりのメンテナンスを施す必要があるんです。
これが結構たいへんなんですが、正直「楽しい!」んです。
音響機器って自動車やバイクと同じで「乗らないと調子悪くなる!」 そうなんです使わないとホント調子悪くなっちゃうんです。勿論、使えば使うほど各パーツが消耗していきますから結局は調子悪くなるんですが、使わな過ぎててダメになっちゃうモノよりゼンゼンOK!なんです。消耗してダメになったパーツを交換すればいつでも復活できますからネ♪ 日頃ある程度動動かしているモノは摺動部のグリスなんかが固着したりすることはまず起こりませんから。電子部品に関しても長年ほとんど通電していないようなモノはダメになりますからネ。家電品に使われている電子パーツの中で一番ストライキをおこしやすいのが「電解コンデンサー」ですね。
真面に使っていてもコイツの健康寿命は15年ってとこですね。
ラジカセなんかの音響機器はコンデンサーがダメになってくると音で判りますから、気になり出したら交換した方がイイですね。電子パーツは経年劣化で本来の数値からどんどん変化(前後)していきノイズ等の不具合が発生するようになって行きます。
例えば見た目で判断できるレベルで悪くなったコンデンサを1つ交換したとしても今度は交換したことにより他のパーツに負担がかかりどんどん劣化の連鎖が発生する場合もありますから、電解コンデンサーを交換する場合は悪くなったモノの周辺全て交換した方がイイですね。コンデンサー関係が劣化した場合、音の曇りやノイズが気になってきますが、使われているパーツ全体の劣化が進んでいるので、それである意味バランスがとられていたとも考えられるので、パーツの一部だけを交換した場合かえって状況が悪くなってしまうこともあるんですよ。
オーディオ系の機器とは少しニュアンスが異なるんですが、ビンテージギターアンプなんかは電解コンデンサーを交換したことにより音がスッキリなり過ぎてビンテージの味わいが無くなってしまった!なんてこともありますから、サウンド面だけのことで考えた場合、新しい電子パーツが絶対イイとは言い切れないんですよね~ ただ勿論、安全第一の観点からいけば古い電子パーツは「交換すべき!」ということになりますネ♪
ラジカセやカセットデッキなどの音響機器で電気知識がなくても劣化による不具合を確認しやすいのが駆動部分のゴムベルトの劣化ですね。オークションなどで10数年前のラジカセを落札する場合は必ずゴムベルトが交換されているかを確認することをおススメ致します。ラジカセは製造から10年以上経っていればゴムベルトはやられていると考えた方がイイですね~
機種にもよりますがベルト交換はコツさえつかめば専門知識がなくても意外に出来ますよ~ ただ古くなって断裂し本体内部で飛散したゴムがこびりついて洗浄に一苦労!なんてパターンも稀にありますが、、、
★ここからが今日の本題です。
単純にデッキ部分のゴムベルトを新しいモノに交換するだけなら誰にもできると思うんです。交換する理由には
①モーターは回転しているようだけどベルトが切れていて全くカセットテープが聴けない。
②再生もできて音楽も聴けるんだけど、なんとなくテープスピードがおかしい!(遅いor速い)
ま、古いラジカセの場合は「スピードが遅い」でしょうね。
③再生もできてスピードも問題ない感じなんだけど「音が揺れる!」特にピアノ演奏が入った曲では気になるレベルの揺れ。
これ↑は僕が高校3年間愛用していたソニーの1980MK5のデッキ駆動部分。コイツはつい最近入手したシッカリ調整済の個体だったんですが、よりテープ走行の揺れ(ワウフラッター)を少なくしたかったのでちょっとだけ自分で手を入れました。
テープスピードも全く問題レベルに調整されていましたが、ピアノ曲をスピーカーで聴いた際に微妙に気になる揺れを少しでも抑えたかったんです。ヘッドフォン視聴の場合はスピーカーで聴くほど気にならないレベルです。※スピーカーとヘッドフォンではワウフラッターの感じ方に微妙に差がでます。(体感上)
僕は普段からラジカセ関係のベルトは定期的に交換するようにしているので数百本のベルトをストックしているんですが、その新しいベルトをそのまま使うことはほとんどありません。
手落ちのゴムベルトはほとんど海外製の安いヤツですから日本製のモノみたいに表面がキレイじゃないんですよ~ 色とかのことではなくて、ゴムの表面にわずかな凹凸があるんです。大した凹凸ではないんですが、このわずかな凹凸がラジカセ本体の駆動部分に組み込まれた時、悪さをするんです。
日本製のベルトでも多少はありますよ、ちょとした凹凸なんかは
★時々ご質問や相談を頂くことがあります。
Q「古いラジカセを買ってベルトを全て新品に交換しました。各ベルトの長さも調べてオリジナルのサイズにしたんですが、カセットの音が揺れて曲によってはかなり気になります。」
・・・こんな感じのご相談ですね♪

まず中古ラジカセ入手後、ベルト交換されたのは大正解だと思います。で、その新しいベルトの状態については書かれてなかったのでハッキリしたことは言えないんですが、新品ゴムベルトの品質・状態が微妙な音揺れに影響する割合は意外に低いんです。
影響が少ないとはいえ一応念のため僕は新品のベルトに交換する際にナイロンヤスリを使ってベルト表面の凹凸を軽く研磨するようにしています。ただコレに関しては精神的なものですね。
とはいえ変形したり伸びきってしまったベルトではフライホイールにしっかりしたトルクが伝達できないため不安定な回転にはなります。サイズが合っていても状態が悪いベルトではテープ走行不良を起こしピンチローラーにからまったり巻き戻しが出来ないなど様々な不具合が発生する可能性が高くなりますから、凹凸研磨はやらないよりはイイんじゃないかと思います。
ベルト交換しても走行が極端に不安定になってしまう場合はベルトだけではなくモーターに原因があるかもしれません。モーターも劣化しますからネ。あとはサーボモーターの制御基板に不具合が発生しているかもしれません。
★今回ご相談内容から判断しておそらく、極端な走行不良ではなく微妙な音揺れ、特に僕も大嫌いなピアノパートで目立つワウフラッターが気になっておられるんじゃないかと、、、
ワウフラッターが発生する一番の原因はテープそのものを引っ張っているピンチローラーとキャプスタンが原因になっていることが多いんです。その場合の音揺れはピンチローラーのクリーニングでは直りません。勿論、試してみる価値はあると思いますがゴム表面の汚れを落としただけで揺れを無くすことは不可能だと思います。もしローラーが黒光りしたテカテカ状態なら100%新品に交換が必要ですネ。下の写真↓はカセットハーフのカットモデルですが、この状態で見えているのはテープの裏側です。
磁性体が塗られているのは表側。
ピンチローラーが原因でワウフラッターが発生している場合は、テープ裏側から見て走行時に波打って見えます。ピンチローラーが正常な場合はテープが止まって見えると思います。勿論、正常な状態のテープでも微妙な光の動きはありますよ~
極端なワウフラッターが発生している場合は多分見れば一発で判ると思います。
僕は今までもオークションでかなりの台数のラジカセを落札してきましたが出品詳細に「ローラークリーニング済み」とだけ書かれている個体は、ほぼ100%ピンチローラーがやられています。テカテカ状態でなくても、やはり四半世紀以上前のレトロラジカセのローラーはしっかり劣化しています。見た目は正常でもゴムローラーの表面は凸凹になっています。その凸凹ローラーとピンチローラーにテープは挟まれて走行するわけですから、音が揺れるのは必然的なことなんです。その場合、ローラーを交換するのが一番手っ取り早いんですが、ピンチローラーを交換するにはデッキのメカ部分を本体から取り出す必要がありますから誰でもカンタンにとは行きません!
その場合の裏ワザとして「ピンチローラー表面の皮むき」という方法があります。勿論、これはあくまでも「一時しのぎ」のやり方なので出来る限り専門の修理屋さんにお願いすることをおススメします。
こんな感じで取り急ぎの応急処置をする時は、ピンチローラーを回転させた状態でローラー表面の角質をレタリングカッターを当てて剥がしていきます。
ローラー表面の凹凸が酷い場合はカッターを軽く当てるだけでゴツゴツ感が伝わって来ますから「これじゃ音も揺れるわ!」ってナットクできると思います。気になるレベルの音揺れを減らすためにはかなり長い時間の皮むきが必要になります。この時注意することは剥き過ぎるとテープを挟むことが出来なくなってしまうというコトです。とはいっても、ピンチローラーはキャプスタンにある程度の力で押し付ける構造になっていますから、極端に力を入れない限り削り過ぎることはないと思います。
それより刃先で怪我をする可能性もありますから、やられる場合は個人責任でお願いしますね。保護メガネ着用は必須です。
表面の凹凸が感じられなくなったらあとはピンチローラー用のクリーニング液で表面の汚れをしっかり拭き落とせばOK!
くれぐれも磨き過ぎてテカテカを目指さないようにしてくださいね~ キャプスタンにしっかり吸い付くようなシットリ感が必要ですから。
最後は表側のプレートを外してアイドラーのゴムや摺動部の接触面をしっかりクリーニングすることもお忘れなく!
アナログテープカウンターを回すための駆動ベルトはあまり強いものを使わない方がイイです。肝心のテープ走行トルクを邪魔する可能性がありますから。
本体裏側のメインベルトを交換する際
指定寸法のベルトが無くても数ミリ前後しても大丈夫なことが多いです。テンションをかける中央の小さい方のベルトは多少キツめでもOKなことが多いです。ゆるいのは絶体ダメです。
機種にもよりますが回転数が電子制御されている場合は基板上の半固定抵抗の±調整できることが多いです。
廉価モデルはモーター内部に小さな制御基板がはいっていることもあります。その場合は細いドライバーが入る位の小さながあいていると思います。
★最後にワウフラッターがある程度収まったのかどうかを確かめる一番確実な方法は、ラジカセの場合は内蔵マイクを使ってギターなどの弦楽器演奏を録音して聴いてみてください。
出来ればピアノが一番いいんですがアコギでも内蔵マイクで録ると音揺れ具合がハッキリ確認できます♪
CD等の音楽音源以上に音揺れが顕著に表れると思います。


FMの受信周波数帯域が90MHzまでの70年代のBCLラジオやラジカセを2028年以降も現役で使い方は是非見て下さい。


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