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最近のラジカセはメタルテープは使えないの? ★イコライザー、バイアスってなに??

 

Aurex  TY-AK1

前回ブランドが復活したオーレックスのお話をしましたが、その後友人からちょっとした質問をされたので今日はそのお話をしますネ♪ 質問の内容は「最近売られているラジカセやカセットデッキはメタルテープとかクロームテープも再生はできるが録音は出来ません、、、」って、どういうこと? でした。 この質問、今回の友人だけじゃなくて実はよくある質問内容なんです。それともうひとつは、ドルビー録音されたテープの簡易再生って?やつ。これもオーディオ質問あるあるなんです。以前、ドルビーNR(ノイズ・リダクション)については僕のYoutubeチャンネルでも説明させて頂いたんですが、未だに理解出来ていない友人もいるんです♪ まずは今日の本題であるメタルテープ関係のお話。 例えばこんな感じ↑の切り替えスイッチ。再生する際にテープの種類に合わせてNORMAL(ノーマル)とHIGH(ハイ)を切り替える必要があるんです。でも録音は出来ない。なんで? カセットテープは磁気を利用してテープに塗られた磁性体に記録していくってことは知ってますよね?? で、その録音の時にヘッドにかける電流(バイアス)に種類があるんです。厳密にお話するとメチャ長くなっちゃいますから今回は解り易くカンタンにご説明しますネ♪ よくご年輩の方がカラオケの練習なんかで使ってるテープがノーマルテープなんですが、このノーマルテープの録音の際にかけられているバイアスって~のが標準(低い)なんです。で、音質にこだわる方によく使われていたメタルテープやクロームテープに録音する場合は高いバイアスをかける必要があるんです。※あとでご説明しますがクロームテープにも種類があるんですが、今は一般的なクロームテープ前提でお話しますね。録音の際にかけられるバイアスの他にカセットテープには再生時に設定されるイコライザー(音質調整)って~のもあるんです。
メーカーによってノーマルテープはNORMALだったりSTD(スタンダード)だったりします。
一般的にはNORMAL(ノーマル / 120μS)・HIGH/CrO2(ハイ 70μS)こんな感じで表記されてるんですが???って感じですよネ♪ カンタンに言うとノーマルの方が明るく高い音質設定、ハイの方は暗くこもった感じ。これだけ聞くと安いノーマルテープの方がイイじゃんか~、、、ですよね。 ノーマルのイコライザー設定は明るいと同時にノイズも多いんです。逆にハイ(70μS)の方はこもった設定なんですがノイズが超少ないんです。で、そのこもった感じのイコライザー設定の中でしっかり低域から高域まで再生できるようにハイ・バイアスで録音するんです。 ノイズが少ないならノーマルテープもハイ(70μS)で再生すればイイじゃんって思うでしょ!? でもノーマルテープは低いバイアスで録音されているので単純にイコライザーをHIGH(70μS)にしても音がこもるだけなんです。近年のラジカセは昔録りためたテープを再生することだけを前提に作られているのでコストを抑えるために敢えてイコライザーのみが搭載されてるんです。近年のラジカセを買う人はテープに録音することはほとんどないでしょ?とは言ってもフィルムカメラの様に最近は「レトロな音」って感じで敢えてカセットテープに録音する若い人もいるようです。
クロームテープの中にはフェリクロームって~やつがあるんですが、コイツは録音時のバイアスはノーマルと同じなんですが、再生時のイコライザーはハイ(70μS)なんです。昭和当時のソニーDUAD(デュアド)がそうですね♪ 先ほどノイズに関してクロームテープの方が良いってお話しましたが、ノーマルテープはノーマルテープでの良さもあるんです。で、このフェリクロームって~のは解り易く言うと、「両方のイイとこ取り!」って感じですね~ 僕は学生時代、デュアドは結構使ってましたネ♪ 70年代当時カセットテープ、特にクロームテープの品質はあまり安定してなかったんです。多少ノイズが多くてもノーマルテープの方がゼンゼン安定してましたね~ なので失敗したくないFMのエアチェックには敢えてノーマルを使ってました。レコードの録音ならクロームでも録り直し出来ますからネ♪ TEAC(ティアック)のC3を買った社会人になった頃あたりからクロームテープも品質が安定して来たんです。僕が3ヘッドに切り換えた切欠が「クロームの不安定さ」ですからネ。3ヘッドは録音状態が瞬時にチェックできますから! 
そして、簡易再生の定番といえばやはりドルビー(DOLBY)、これもYoutubeチャンネル内でご説明したんですが、テープのバイアス以上に理解できない友人が多いですね~
判りやすく言うと理屈は先ほどのバイアスにちょっと似てるんです。ただドルビーに関してはかなり複雑ですが。。。
磁気テープには音楽信号に関係なくもともと一定のヒスノイズ「サ~~~」っていうヤツが存在するんです。このうっとしいノイズを極力減らすために開発されたのがドルビー(ドイツ)なんです。原理をカンタンにご説明するなら、録音時(エンコード)音楽信号をググッと持ち上げるんです。テープヒスノイズはテープそのもののノイズなので音楽信号とは関係なく再生時一定に発生するんです。で、今度はテープ再生時(デコード)にエンコードで持ち上げた分を元に戻すんです。今度は再生時のヒスノイズも戻した分(下げた分)だけ下がるんです。音楽信号だけ元通りにしてその変動した分だけヒスノイズを減らす!ってことなんです。あくまでも解り易く言うとネ!! しかしそんな凄いドルビー(B)も完璧ではなかったので、タイプCとか+HXみたいな改良版がいろいろ開発されたんです。当時日本も国内オリジナルのNR(ノイズリダクション)が開発されたんです。ビクターならアンルス、オーレックス(東芝)はアドレス。この辺りは僕の同年代でも知らないヤツの方が多いですね~
で、当時家電屋さんのラジカセコーナーの店員さんがドルビー録音されたテープを聴く場合はTREBLEかTONE、つまり高域を少ししぼって聴いてください、、、って説明されてましたネ~
家電売り場でドルビーの説明が出来る店員さんはほとんどいませんでしたね~ 勿論オーディオコーナーのお兄さんたちは完璧でしたが、、、 
ここで話をクロームテープに戻しましょう!
「近年のラジカセはクロームテープは使えないの?」、「クロームテープを使うと壊れるの?」、「ヘッドが磨り減るの?」、、この質問も結構あるんですが、再生のみ可能となっていてイコライザー(EQ)切り替えが搭載されているものなら全く問題なく使えます。こういうモデルにはクロームテープの材質にある程度対応した硬さのヘッドが使ってありますから。 と、いっても近年の製品は、70~80年代当時のように硬質パーマロイとかセンアロイ、フェライト、、、みたいな感じのシッカリしたヘッドではなく「なんちゃってヘッド」ですから当時のように長期間の摩擦に耐える強さはないと思いますネ~ それよりヘッドが磨り減る前にに本体そのものがダメになると思いますよ♪
やっぱ、なんだかんだ言っても、70・80年代の国産オーディオメーカーさんの機械はしっかり作られてますよ! 僕が持ってる40年選手のオーディオ機器はBCLラジオも含め未だにシッカリ現役で活躍してくれてますから。。。


  ▼第2ブログ: iPhone用カメラアダプターのお話♪ 2019年1月15日UP記事 僕の様に iPhoneで映像と音声を同時にライン録音したい人にはホント重宝しますよこのカメラアダプターは! ちょっと高いんですが、粗悪な市販品と違って確実に動作してくれますから助かってます♪ ローランドのGO:MIXER付属の短いケーブルに不満をお持ちの方にもおススメできる必須アイテムですネ~♪