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アジャスタブル・サドルのアコギは鳴らないの? ~ギブソン・アコースティック・ギターのサドル調整

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最近、同年代のギター仲間からアコギに関する相談をよくされるんです♪ 僕の周りはエレキをやってるヤツは結構いるんですが、意外にアコギ弾きは少ないんです。 しかし、年齢的なものもあると思うんですが近年みんなアコースティックギターに興味を持ち出したんです。とは言ってもみんな僕同様70年代フォークブームをリアルタイムで体験したわけですからアコギを全く弾いたことがないなんてヤツはいないですよ~ まぁ、エレキのようにこだわり出したってことですね~ これ↑は当サイトでも度々登場してます僕が15年以上愛用している1967年製ギブソンのLG-1。ご存知の方も多いかと思いますが、当時ギブソン・アコギの中でも製作コストを抑えた廉価版ギター。安いギターといっても手を抜いて作られているわけではないですよ! トップ(表板)内側のブレーシング(力木)がラダー式(梯子状)になってるんです。上級モデルのB-25はXブレーシング(格子状)になっているので、LG-1のようなラダーブレーシング・モデルより手間がかかるんです。つまり製作コストが高くなるわけです。その代わり本体の鳴り(音量)がLG-1より大きいんです♪ ただこれは個体差もありますからLG-1より鳴らないB-25も世の中にはたくさん存在するんです。アコギというものは何も音量だけの問題ではなく「音質の違い」って~のも重要なんです。僕は数年前までXブレーシングのB-25(1968年製)も持っていたんですがLG-1を残して売却したんです。音量はやはりそのB-25の方がデカかったですよ~ じゃぁ~どうしてLG-1の方を残したのか?ってことになりますよね~ それが先ほどお話した「音質」の違いなんです。B-25よりLG-1の音の方が好みだったということなんです。それと、このLG-1はアコギ専門店でネックや指板を調整してもらってあるのでメチャ弾き易いんですよ~ 勿論、その時リフレットもしてもらいました。手に入れてからすぐリペアしてもらったので、15年になるんですが、弾き易さは全く変わってないんです。僕は基本的にギターは全て弦を「張りぱ」なんですがコイツは15年間一度も反りが起きてないんです。年々、弾き易くなってるって感じなんです。 Xブレーシングより鳴りが少ないラダーブレーシングに加えさらにアジャスタブル・サドルですからアコギとしては不利な点ばかりの僕のLG-1。 しかし、アコギやってる人からは「鳴るね~ このLG、、、」って言われてるんです。 アジャスタブル・サドルはフィンガーピッキングよりコードストロークでパーカッシブなサウンドを楽しむのに向いているんですよね! 個人的にも鳴り過ぎるスモールボディより少し控えめな音量のアコが好きなんです。といっても僕のLG-1、かなり鳴るんですが、、、 ギブソン・マニアの方ならご存知かと思いますが、ギブソンのアコギはラダー、Xブレーシングに関わらず基本的にボディはオール単板。J-45のようなドレッドサイズなら全く問題無いんですが、LG-1やB-25のようなスモールボディの場合はオール単板にすると中低域が暴れ出すんですよ~ 実際、僕が以前持っていたB-25は爆音レベルの鳴りで中音域の暴れはスゴかったんです。まぁ、それが手放すことになった理由の1つなんですが。。。 そんな音の暴れを気にしなくてイイ僕のLG-1がどうしてよく鳴るのか? 実は、それにはわけがあるんです♪ これ↑はサドルを持ち上げた状態、材質はタスクに交換してあります。一時期セラミックサドルも使ってたんですが、音が少し硬質に鳴り過ぎたので交換したんです。 上の写真↑だけでは材質の違いぐらいしか判らないと思いますが この写真↑、サドル部分をバラしたトコロです。 「牛骨プレート」、これがタスクサドルの下に敷いてあるんです。サドルの厚みにもよると思いますが、標準的な高さのサドルをセットしてベストな位置に調整した場合、サドルとボディ(トップ材)には多少隙間ができるんです。勿論、左右のスタットボルトで固定され上から弦で押さえられるわけですからガタツキなんかは出ませんが、どうしてもトップ材への弦振動のロスが発生してしまうことは否めないんです。そのことが良い意味でアジャスタブルサドル特有のパーカッシブサウンドを生み出しているんです。 そのパーカシッブなサウンドもギブソン特有なものがありまして、その秘密のひとつが写真↑の金属プレート(板バネ)にあるんです。このプレートがサドルとトップ材との隙間に入り微妙な調整役を担っているわけです。それでもサドルとトップには微妙な空間はできるんです。 で、僕はアジャスタブルサドルでも出来る限りトップ材へダイレクトに振動を伝えたいと思いサドルをベストな高さに調整した時ピッタリ隙間を埋めれるように牛骨プレートを入れたんです。「削る→セット→弦張り」の繰り返しですからベストな厚みに仕上げるのは結構面倒なんですが、、、 最終的に板バネの1.5倍位の厚みになりましたから、そのまま板バネを敷いていた場合はこの牛骨プレートの厚み3分の1の隙間ができていたことになるわけです。実にもったいないロスだと僕は思いました♪ ただこれも単純に僕の「音の好み」ですから、どんなカタチが正解とかは無いんですが。。。 これ↑はLG-1のサドル下(ホール内)の写真ですが、ギブソン・アコースティックのサドルはこのようにボディトップに接着後ボルト(写真↑上部)でしっかり固定されているので台座の浮き上がりガほとんど無いんです。手前(下)に写っているのがアジャストスクリューの受け側の台座ナットです。 弦穴部分に見える真鍮のプレートは僕が後からセットしたもので、以前持っていたJ-160Eを参考にして作ったノイズ対策用のシールド板なんです。 こんな感じでしっかりコールドに落としてあるんです。↑

僕のLGには安物のピックアップ↑(シングルコイル)を載せてあるので、このアース配線があると無いとではノイズの量にめちゃ影響するんです。ホールに仕込んであるのはベルキャットのアコギ用ピックアップを加工したものです♪ ちなみに、この真鍮プレート配線は、以前ご紹介したスタッフォードのSLG-360Eとミニメイトンにも全く同じ方法でセットしてあるんです。

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