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中国製ギターパーツ~近年作りや精度は良くなってきたが★決定的な問題はやはりあった!

昨年(2024年)バイオリンギターに取り付けた中華製のトレモロユニット、取り付け当初多少の微調整や加工は必要だったんですがトレモロとしての基本的な動作には満足していました。
特に60年代ジャパンビンテージギターのようなレトロ感がお気に入りでした。しかし使用後翌日のチューニングダウン量がストラトのシンクロトレモロ等とは比べ物にならない位大きいことが気になっていたんです。勿論まだ金属パーツとしてのあたりがついていないのである程度は仕方がないと考えていました。
テールピースは貫通式ではなく上方から弦を入れる方式でボールエンドが収まる部分が円柱状になっていました。
しかしそのまま使用すると掘り込み部分が浅いためボールエンドとのかみ合わせや角度によってはハズレてしまうことがありました。そこで私は掘り込み部分に少し座グリを入れて対策していました。結果イイ感じでボールエンドが固定され使用中に弦がハズレることは一切なくなりました。
しかし以前のようなチューニングダウンは起きなくなってはいましたが弦が落ち着いても微妙な狂いは発生し続けました。
ストラトのシンクロやモズライトのビブラミュート、ビグスビーでも勿論数日使っていなかった場合はチューニングがダウンしたりアップしたりすることは当たり前にありますが、このトレモロに関してはそのズレ量がハンパなかったので今回いろいろ調べてみました。構造的には超シンプルなパーツ構成で使用中の問題は特にありませんでした。ただ使用後数日・数時間後にそのズレが発生していました。で、ついに原因が判りました!
ボールエンド部分を安定させるためには私がやった加工は必須だと思いますが、シンプルにこのパーツに使われている材質が柔らか過ぎだったんです。おそらく亜鉛合金だと思いますが弦のテンションで座グリ加工部分がどんどん奥に凹んでいったんです。
今までもアルミ材で似たようなテールピースを加工して使っていたことがありましたが、ここまでテンションに対して弱くはありませんでした。ということが私がやった座グリ加工をする場合は再度メッキ処理が必須であるという結論に達しました。
そんな手間のかかることはやっていられないので↓
ストックしていたグスビーB5タイプに載せ替えました。
一時期使っていた古いパーツ「またいつか使うかもしんないからとっておくか~」ってことで、、、
以前もお話しましたがこのギターは基本的にフルアコ構造、トレモロを取り付けるためにボディ内にネジで固定できるように魂柱を取り付けてあったんですが今回載せ替えたB5タイプと微妙にネジ位置がズレていたので新たに魂柱を1箇所追加しました。これが結構大変でしたがなんとか無事取り付けることができました。
正直ジャパビン的なビザール感は交換前の方があったんですがトレモロとしての安定性・操作性は格段に良くなりました。
コピーパーツとはいえ何だかんだ言ってもやはりこのビグスビーの構造は長年変らずにいるだけのことはありますね。
金属的な耐久性についてもボールエンドの固定は硬度が高いロールピンが採用されていますしテープピース自体の固定方法もモズライトと同じシャフト式なのでトラブル発生はほとんど無いんじゃないかと考えます。正直このゴツイ見た目ですから敬遠される方が多いのもこのトレモロなんですよね。
交換前より少しソリッド感が強くはなったんですがチューニングの安定性は比べ物にならないレベルで良くなりましたね~
ただ一つ、スプリングだけはモズライトの柔らかいモノに換えまいた。アームも演奏し易いように曲げてラバーコーティングしました。※ラバーは配線用伸縮チューブです。ヒートガンで軽く焙るだけでバーにしっかり密着してくれます。
あとサスティーンがかなりご機嫌な感じになりました。
今回載せ替えたビグスビータイプのトレモロはいろんなブランド名で売られています。本家の10分の1位の価格ですね~
私も今まで本家のB5・B3・B7を使って来ましたがビグスビーに関しては中華パーツもかなりのレベルで仕上げてあるように思います。ただ本家ビグスビーのブランドロゴ刻印はやはり存在感がありますから余裕があるならBigsbyを載せた方がイイと思います