ほとんどのギタリストさんが数本のギターを所有していると思います。かく言う私も安物ばかりですが、20数本のギターが部屋を占領しています。 何年かぶりに使ったギターがメチャ弾き難くなっていた経験ありませんか?
写真の3本のギターは私のメインギターなんですが、向かって右端のテレキャスをしばらく弾いていない時期があったんです。
以前お話しましたがコイツは約15年前に生ボディ材(ライトアッシュ)とメイプルネックで自作したギターなんです。
木材から切り出して1から作り上げるような完全な自作ではないんですが、単なる改造ギターではなく未塗装未仕上げのボディ材とネックから組み上げたセミハンドメイドギターで自分好みに加工調整してあることもあって、かなり弾き易いギターなんです。
勿論、使う人によっては「なにコレ? 超弾く難いんですけど~」って言われちゃうかもしれませんが、、
で、しばらく壁のオブジェと化していた期間があって、久々に弾いてみた瞬間「??」、メチャ弾き難くなっていたんです。
正直焦りましたよ~ ホント弾き易いギターだったんで!
チェックした結果、原因はいろんなトコロにありましたね。
まず一番最初にチェックしたのが、お約束のブリッジ!
このテレは15年前に作った時はシンプルな定番の52タイプだったんですが数年前にジャズマストレモロを載せ、それに伴いネックの仕込み角度を変えるためにシムではなくネックポケットそのものに傾斜をつけるために掘り込んだんです。
弾き難くなった症状の1つに弦高があるんですが。私のテレにおいてはネックの反りにより弦高が高くなったとかではなく、真逆で弦高が低くなり過ぎて弦がビビれるようになっていたんです。
しばらく弾いてなかったのでブリッジの調整ネジが動いてしまうわけもなく、、、 で原因はネックポケットにありました。
先ほどお話したようにボディ材がライトウェイトアッシュ(スワンプアッシュ)、ご存じの方も多いと思いますがスワンプアッシュは一般的な重いアッシュと同じようにメリハリのある明るい音響特性なんです。木材としての適度な硬度を持っているんですがスワンプアッシュにおいては1つの材の中で硬い部分と極端に柔らかい部分が混在しているので、柔らかい部分は外からの圧力により凹んだり傷がつき易いというデメリットもあるんですよ~
私のテレはどうもネックポケット部分が微妙に他の部位より柔らかかったみたいです。傾斜をつけるための掘り込み作業も比較的ラクでしたし。写真では判り難いかもしれませんがネックポケットのヘッド側を微妙に下げてあるんです。つまりシムを入れずにネックエンドが持ち上がる構造です。
この掘り込みした前方部分がわずかに沈み込んだようで、それによりネックが微妙に持ち上がった状態になり弦との間隔が狭まったみたいです。つまり弦高が低くなったわけです。
私はフェンダー系デタッチャブルのジョイントスクリューをガッチリ締め込んだサウンドが好みなので、スワンプアッシュの柔らかさが少し負けちゃったのかもしれませんネ。
因みにボディサイド↑のブラックのストライプは私が好きなギタリストさん(写真右)の影響なんです。
私より少し年上で悪魔の集団におられた超有名なギタリストさんです。80年代にアリアプロⅡから発売されたご本人のモデルを名古屋伏見の「名曲堂」で見た時はホント鳥肌でした!
ただ私はフロイドローズが好きでないのでシグネーチャーモデル購入まではいきませんでした。なので自作ギターでホワイトボディだと必ずサイドにはブラックのラインを入れてますね。
ナットに関してはコイツを組み上げた時からブラスを載せてあるので経年による極端な減りや凹みはほとんど無いんですが、弦高が少しに変わったことにより1-2弦が微妙にビビるようになっていたので溝を少し調整しました。
若い頃からフェンダー系にはよくブラスナットを載せています。やっぱ開放弦とフレットを押さえた時のサウンドに極端な差がないトコロが好きなんです。若い頃モズライトを多用していたからかもしれませんネ!
ヘッドも勿論ボディと同じくラッカー塗装なので長年の弦振動で塗膜が所々剥がれ落ちてペグ取り付け部の密着が少し悪くなっていました。チューニングが狂い易いと言われてもやっぱ私はクルーソンタイプのペグが好きですね~ グローバー系はペグそのものの質量が大きいのでヘッドそのものの鳴りを鳴りを邪魔するように思うんです。ペグについては諸説あると思いますが個人的には『ペグは軽い方が好き!」ということになります。
★ギターというヤツは毎日触ろうが年に数回しか弾かなかろうが不具合は必ず出て来ます。ただ頻繁に弾いているギターに不具合が出た場合はカンタンな微調整で直せることが多いんです。
しかし長年触っていないようなギターに不具合が発生した場合は素人では直せないレベルまで症状が悪化していることも少なくないので日頃から小まめなメンテナンスすることをおススメ致します。 ギターは木材という有機質と無機質の金属パーツを組み合わせて出来た楽器であり、互いの経年変化に大きな違いがありますから仕方がないのかもしれませんね。
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